売電のお金が亡くなった親の口座に入り続けているとき — 止まる前に確かめること

売電のお金と相続 振込先の切り替え

太陽光発電のある家で親が亡くなると、売電のお金は、手続きをしないかぎり親の口座に振り込まれ続けます。

電気は毎日つくられているため、家族が何もしなくても、毎月のように入金があります。

ところが、銀行が亡くなったことを知ると口座は凍結され、入金も引き出しもできなくなります。

また、凍結される前に家族がそのお金を引き出すと、あとで相続人どうしのもめごとになることがあります。

この記事では、売電のお金が亡くなった親の口座に入り続けているときに、まず確かめることと、名義と振込先を変える手順を解説します。

この記事でわかること

  • 売電のお金が亡くなった方の口座に入り続けると起きること
  • 売電先(電力会社)の調べ方と、連絡するときに伝えること
  • 名義と振込先を変えるまでの手順

売電のお金は、手続きをしないと止まらない

太陽光発電の売電は、国の認定と、電力会社との売電契約によって続いています。

持ち主が亡くなっても、電力会社が自動で契約を止めたり、振込先を変えたりすることはありません。

電気の契約(電気を買う契約)は、家族が電話をすれば名義を変えられることが多いです。

一方で、売電の契約は電気の契約とは別になっていて、名義を変えるには国への届出が必要です。

電気の契約の名義を変えただけでは、売電のお金の振込先は変わらないので注意してください。

太陽光発電を相続したときに必要な手続きの全体は、「太陽光発電を相続したら — 名義変更の届出と売電先の手続き」で解説しています。

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亡くなった方の口座に入り続けると起きること

売電のお金が亡くなった方の口座に入り続けていると、次のようなことが起きます。

口座が凍結されると、入金が止まる

銀行は、口座の持ち主が亡くなったことを知ると、その口座を凍結します。

凍結された口座では、引き出しだけでなく、入金もできなくなります。

売電のお金が振り込めなくなると、電力会社から連絡が来ることがあります。

ただ、連絡が来るまで気づかず、何か月分もの売電のお金が受け取れないままになることもあります。

預貯金の口座が凍結されたあとの手続きは「預貯金の相続手続き」で解説しています。

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家族が引き出すと、あとでもめることがある

凍結される前は、キャッシュカードがあれば家族でも引き出せてしまいます。

しかし、亡くなった方の口座のお金は、相続人全員のものです。

一人の相続人が引き出して使うと、ほかの相続人から説明を求められ、遺産分割の話し合いがこじれることがあります。

また、亡くなった方のお金を自分のために使うと、相続を認めたとみなされ、相続放棄ができなくなることがあります。

亡くなった方に借金があるかもしれない場合は、特に注意が必要です。

相続放棄の注意点は「相続放棄とは — 3か月以内の手続きと、やってはいけないこと」で解説しています。

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売電のお金の分け方を、あとから決め直すことになる

亡くなる前に発電した分の売電のお金は、亡くなった方の財産として相続の対象になります。

亡くなったあとに発電した分のお金をどう扱うかも、相続人の間で決めておく必要があります。

遺産分割協議書を作ったあとに売電のお金のことに気づくと、話し合いをやり直すことにもなりかねません。

太陽光発電があるとわかった時点で、設備と売電のお金を誰が引き継ぐかを話し合っておきましょう。

まず確かめること

売電のお金が亡くなった方の口座に入っているとわかったら、次の3つを確かめます。

確かめることどこを見るか
売電先の会社毎月届く「購入電力量のお知らせ」、通帳の振込の名前
設置した年設置業者の書類、認定通知書、家族の記憶
設備ID認定通知書、設置業者の控え

売電先の会社を調べる

売電のお金を振り込んでいる会社が、連絡する先です。

通帳を見ると、振込の名前に電力会社の名前が入っていることが多いです。

郵便で届く「購入電力量のお知らせ」や、電力会社のウェブサイトの会員ページでも確かめられます。

設置から10年たって買取期間が終わった設備(卒FIT)では、地域の電力会社ではなく、新電力などに電気を売っていることもあります。

電気を買っている会社と、電気を売っている会社が違うことがあるので、通帳の振込の名前で確かめるのが確実です。

設置した年と設備IDを調べる

住宅用の太陽光発電は、設置から10年間が決まった価格で電気を買い取ってもらえる期間(FIT期間)です。

設置から10年たっているかどうかで、国への届出に付ける書類が変わります。

設備IDは、国の認定を受けた設備ごとの番号です。

国への届出や、遺産分割協議書を作るときに使います。

認定通知書が見つからない場合は、設置した業者に問い合わせると教えてもらえることがあります。

電力会社に連絡するときに伝えること

売電先がわかったら、電力会社に連絡して、契約者が亡くなったことを伝えます。

連絡するときは、次のものを手元に用意しておくと話が早く進みます。

  • 「購入電力量のお知らせ」など、契約者の番号がわかるもの
  • 亡くなった日と、連絡する人の続柄
  • 設備ID(わかれば)

電力会社からは、名義と振込先を変えるための申込書と、必要書類の案内があります。

必要書類は会社によって違いますが、亡くなった方と相続人の戸籍謄本、遺産分割協議書、新しい名義人の本人確認書類などを求められることが多いです。

国への届出を先に済ませ、その控えを出すように言われることもあります。

現場からの一言

太陽光発電のある家を売るときに、売電のお金が亡くなった方の口座に入ったままになっていることに気づく場合があります。

売電の名義は、国への届出と電力会社の手続きを順番に終えないと変えられないため、売却の段取りに数か月かかることもあります。

家を売るか住むかを決めていない場合でも、売電の名義と振込先だけは早めに相続人に変えておくと安心です。

太陽光発電のある家を売るときの段取り(契約書に書くことや、売電のお金の精算)は、グループの三共コスモスのブログ「太陽光発電のある家を売るとき」で解説しています。

名義と振込先を変えるまでの手順

売電のお金を相続人の口座で受け取るまでの流れは、次のとおりです。

  1. 売電先の会社、設置した年、設備IDを確かめる
  2. 相続人の間で、太陽光発電を誰が引き継ぐかを決める(遺産分割協議書に書く)
  3. 再生可能エネルギー電子申請で、国への届出(事後変更届出)をする
  4. 届出の控えを電力会社に出し、売電の名義と振込先を変える

国への届出は、インターネットの「再生可能エネルギー電子申請」で行います。

届出には、その設備を登録したときのログインIDとパスワードが必要です。

設置した業者が代わりに登録していることが多く、ご家族がIDを知らないこともよくあります。

届出から受理まで数か月かかることもあるため、相続の手続きと一緒に早めに始めておきましょう。

国への届出に付ける書類は、「太陽光発電を相続したら」の「FIT期間中に届け出るときの必要書類」で説明しています。

八潮市・草加市で太陽光発電のある家を相続した場合

太陽光発電の届出は国(経済産業省)の手続きのため、市役所ではなく電子申請で行います。

売電の名義変更は、売電先の電力会社で行います。

南出行政書士事務所は八潮市にあり、戸籍の収集や遺産分割協議書の作成とあわせて、太陽光発電の届出と売電の名義変更もお手伝いしています。

料金や必要書類は「太陽光発電の名義変更サポート」でご案内しています。

太陽光発電の名義変更サポート(相続・売買)

太陽光発電のある家を相続したときや、売り買いしたときの名義変更をお手伝いします。経済産業省への届出・申請と、売電先の電力会社の手続きをまとめてお引き受けします…

どの手続きが必要かは、同じページの「かんたんセルフチェック」で確かめられます。

草加市の方は「草加市の相続相談」、越谷市の方は「越谷市の相続相談」もご覧ください。

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まとめ:売電の振込先は、国への届出と電力会社の手続きで変える

  • 売電のお金は、手続きをしないと亡くなった方の口座に振り込まれ続ける
  • 口座が凍結されると、売電のお金の入金も止まる
  • 凍結前に家族が引き出すと、相続人どうしのもめごとや、相続放棄ができなくなる原因になる
  • まず、売電先の会社(通帳の振込の名前)、設置した年、設備IDを確かめる
  • 振込先を変えるには、国への事後変更届出と、電力会社での名義変更が必要

売電のお金は少額でも毎月入ってくるため、気づいたときには何年分にもなっていることがあります。

口座が凍結されて入金が止まる前に、売電先の確認から始めましょう。

南出行政書士事務所では、相続人調査(戸籍の収集)から遺産分割協議書の作成まで、相続の手続きをまとめてお手伝いする「相続手続きサポート」をご用意しています。

太陽光発電の届出や、相続した家の売却のご相談も、同じ窓口で対応できます。

初回相談は無料ですので、お気軽にお問い合わせください。

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代表 南出竜一

この記事を書いた人

南出 竜一行政書士・宅地建物取引士

南出行政書士事務所 代表。不動産の売買・賃貸の実務に13年携わり(売買200件以上)、八潮市を中心に、相続の手続きと相続した家・土地のご相談をお受けしています。行政書士登録 第26131489号(埼玉県行政書士会)。

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